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Salon de meikaものがたり~受け継ぐ想いと料理の原点~
Salon de meikaものがたり~受け継ぐ想いと料理の原点~
サロンの天窓からは、光が降り注ぎ、キッチンを優しく包み込んでいく。
香ばしい香り、クツクツと湯気がのぼる鍋、トントンとリズミカルに奏でる包丁の音。
そして、時おり弾ける笑い声。
京都らしい路地の奥にあるsalon de meikaのありふれた日常風景。
18年前、ここで料理教室を始めた星野明香さん。京都で生まれ育った明香さんは、母の勧めで、韓国ソウルで宮廷料理を学んだ。
「料理があなたを一生支えてくれるから、学びなさい」母の言葉が背中を押す。
「料理が一生、私を支えるだなんて大げさだなってその時は思っていました」と、懐かしそうに明香さんが話す。
ソウルにある「宮中飲食研究院」で韓福麗氏(ハン・ポンニョ)に師事。韓国の伝統的な食について、考え方から作り方まで、しっかりと学んだ。
「当時、韓国語が堪能ではなかったので、母が通訳をしてくれながら学びました」。
まさに、母と二人三脚で学んだソウルでの日々。
伝統的な韓屋で過ごし、料理からだけでは学べない韓国の生活を体感する毎日は、現在の糧となり息づいている。
流れる空気、降り注ぐ陽ざし、韓国語が飛び交う中で、日常にある韓国文化を五感で感じる日々。
複雑で難しいと思っていた宮廷料理は、想像を超えるほどにシンプルで繊細。
豪華絢爛とは違う、素材本来の味を活かした料理ばかりだった。
「これだけのもので、これほどに深い味を生み出すことに驚きました」
ベースとなるのは、アミエビの塩辛で、そこに素材本来の味わいを広げていく、韓国料理の真髄に出会い、明香さんの料理の世界は、深く広がっていった。そしていつも、隣には母が居た。
明香さんの母である、星山連順さんは戦前に韓国から日本へと渡った。
幼かった連順さんは京都で育つ。
連順さんが子供の頃に過ごした家こそが、今のサロンである。
戦中は疎開先へ、そして嫁ぎ先は東京だった。
その後、京都へと戻った連順さんは、「キムチのほし山」を立ち上げた知る人ぞ知る経営者である。
東京から京都へ戻った連順さんは、手に職もなく子供たちを育てるために、得意のキムチを販売することを思い立つ。
自身で作ったキムチを自転車に乗せて売りに行った。
当時、キムチは日本人にとって今のようにメジャーではなく、その販売は簡単ではない。
1軒のよろづ屋にキムチを置いてほしいとお願いしたところ、「そこに置いておき」と店主が言った。これが最初の一歩となる。
自身のキムチが売れたのか、聞きに行くことも怖く、しばらくは行くことをためらったが、勇気を持ってよろづ屋に行ったところ、店主が慌てた様子で言った。
「あんた、待ってたんやで!またキムチお願いね。美味しいってお客さんが待ってるよ」
その日の帰り道は覚えていない。それほどにうれしく、感動した瞬間だった。
連順さんの作るキムチは、滋味深く、日本人の口に合い、クチコミで広がっていく。
妥協を許さない連順さんの誠実で実直な仕事の姿勢は信頼が厚く、いつしか京都にキムチのほし山ありと言われるほどに人気となった。
明香さんが生まれたころは、事業も安定し、毎日忙しく飛び回っていた連順さん。
どんなに忙しくても、手作りの料理を食卓に並べ、食べ物には福があると教えてくれた母の背中を見て明香さんは育つ。
「思い返せば、私の料理の原点は母でした」
忙しい母が工夫を凝らし、作ってくれた毎日の料理。料理は体を作り、心を育む。
忙しい毎日のなか、小さな工夫が料理に必要だと考える明香さんのレシピには、こだりが随所にある。
例えば、調味料を入れる際に、醤油から計量スプーンを使うと、また洗わないといけない。
だから、明香さんのレシピは必ず、粉末の調味料から明記されている。冷蔵庫にあるものや、スーパーで簡単に購入できることをベースとしたレシピの数々。
食が体にとってどういうものかを学び続け、毎日ちゃんと美味しくいただくことの大切さを伝えている。それは、決してストイックではなく、とても自然体で無理のない、当たり前の日常で再現できることばかりだ。
「料理を作る人が、食べる喜びを届けることはとても大切なことだと信じています」
料理を作るということは、誰かを想うことに繋がると明香さんは言う。そこにはいつも、大切な何かが入っているんだと。
そして、そのすべてを教えてくれたのは、母なんだと明香さんは話す。「料理からたくさんのものを、母から学び、受け継ぎました」。
忙しい母が作ってくれた毎日の料理、道に悩んだ時、背中を押してくれた母の言葉。
そして、ソウルで学んだ韓国宮廷料理。
いつも、そばに居て陰ひなたで支えてくれた母はもう居ない。だからこそ、明香さんは料理教室を続けている。
「私にとって料理は母への想いそのものです」
そう言ってほほ笑む明香さんに、暖かな光が差し込んだ。
美味しい香りに包まれる、幸せなひとときがそこにある。
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